2018年10月23日にシリアのアルカイダ系テロリストグループ「アル・ヌスラ戦線」(現在はタハリール・アル=シャーム)による長年の拘束から解放され、
10月25日に成田空港へ到着したジャーナリストの安田純平氏(44歳)に対し、
なんとシリアでの拘束自体が自作自演でフェイクだったのでは?というとんでもない疑惑が浮上しています。
そこで、この記事ではシリアのヌスラ戦線に2015年から拘束されていたという安田純平氏に浮上した“自作自演疑惑”を裏付けるタハリール・アル=シャームによる証言の新聞ソースや、カタール政府が支払ったという安田氏の身代金の金額についても紹介していきます。
この記事はザッとこんな感じ!
安田純平のシリア拘束解放の概要と経緯
まずは今回のアルカイダ系テロリスト集団・ヌスラ戦線によるジャーナリスト安田純平氏の誘拐・監禁・拘束や、解放までの流れをザッと紹介します。
以下のように日本国内では報じられています。
政府関係者によりますと、安倍総理大臣は、今回、協力を得たカタールやトルコに加え、関係が良好なヨルダンなど関係国に対して首脳会談の際などに、安田氏の解放に向けた協力を働きかけていたということです。
また2015年に外務省に設けられた、イスラム過激派組織の動向など、国際テロに関する情報を収集する「国際テロ情報収集ユニット」が中心となり、関係国に対して、情報の提供などを要請していたということです。
この政府関係者は、こうした取り組みが安田氏の解放につながったのではないかという見方を示していました。
引用:NHK
そして、この騒動に対して浮上した疑惑というのが次の章になります。
【情報源アリ】安田純平氏のシリア拘束は自作自演だった!?
さて、2015年に何度も日本政府から制止され、“危険だから行くな!”との忠告がありながらもシリアへと渡航した安田純平は、その後アルカイダ系テロリスト集団・ヌスラ戦線によって拘束されてしまう訳ですが、
この誘拐自体にあらぬ疑いが巻き起こりかねない証言が飛び出してきました。
それは、今回安田純平を誘拐・拘束していたとされる「アル・ヌスラ戦線」を後に吸収合併した現在のテロリストグループである「タハリール・アル=シャーム機構」(通称:HTS)のメンバーによる驚きのコメントです。
なんと、タハリール・アル・シャーム機構が、今回の安田純平氏解放のニュースに関して
「我々は安田純平氏の拘束になど関わっていないし、彼が解放されたというニュースはテレビを見て、初めて知った」
との声明を発表したのです。
その衝撃の証言を掲載したのがオーストラリアの日刊紙である『The Australian』紙で、1964年に創刊された高級紙です。
また、オーストラリア国内の唯一の日刊全国新聞であり、ほぼ半官半民のような大手メディアである為、かなり信憑性が高いかと思われます。
『The Australian(オーストラリアン)』が報じた衝撃の証言コメントの原文・情報源ソースが以下です。
Yasuda was kidnapped in 2015 by al-Qa’ida’s branch in Syria, known at the time as al-Nusra Front, after contact was lost with him in June that year. However, Hayat Tahrir al-Sham, al-Nusra’s successor, denied any involvement on Tuesday.
“We deny the accusations -directed against us in the kidnapping of Japanese journalist Yasuda. We heard of his release through media outlets,” it said.
引用:The Australian
上記を簡単に和訳すると、以下になります。
2015年にシリアでアルカイダ系のテロリスト集団「アル=ヌスラ戦線」に誘拐された安田純平は、同年の6月に一切の音信不通となってしまった。
だが、誘拐・監禁の疑いが向けられる「アル=ヌスラ戦線」の後継集団「ハヤート・タハリール・アル=シャーム」は火曜日に今回の誘拐事件への関与を全面否定し、次のように述べたのだ。
「日本のジャーナリスト安田の誘拐について、我々に対する非難を否定する。彼の解放について、我々はメディアの支局を通じて耳にした」と。
これが真実であれば、「シリアでアル・ヌスラ戦線(タハリール・アル=シャーム)によって拘束されていた」と語る安田純平の言葉とは完全に食い違うものであり、
どちらかが嘘を付いていることになります。
ただし、テロリストというのは一応なんらかの主義・主張が存在し、それを隠すどころか、むしろ世界中に向けて発信することで活動の糧にしています。
つまり、何人も殺害してきたテロリストグループが安田純平氏の誘拐への関与だけを嘘をついて否定するというのは考えづらいですが、
もしかすると、タハリール・アル=シャームという大きな組織の中にもいくつかの細分化された派閥が存在し、その中で哲学や方針の不一致があるというのも考えられるでしょう。
身代金は3億以上! 安田純平は“プロの人質”で身代金総額の一部で儲ける“人質ビジネス”をしていた?

驚きの疑惑まで浮上
このような自作自演説や疑惑が浮上する背景には、やはり安田純平氏が過去に何度も人質として捕らわれながら、一度も生死に関わるような事態にならず、最終的に必ず救出されているという経緯があるようです。
今回、テロリストグループによる身代金要求に応じることができない日本政府に代わり、カタール政府が3億4000万円もの身代金をヌスラ戦線に支払いましたが、
一部では、この身代金の数%が安田純平氏の懐に入ったのではないかという“人質ビジネス”を疑う声もあります。
人質ビジネスとは、しばしば“プロの人質”などと呼ばれ、政府から身代金を支払わせることで稼いでしまう一種の人質詐欺。
もちろん2015年から拘束されていたという安田純平氏がこれに該当するかは分かりませんが、やはり先ほどのオーストラリアン紙に掲載されたタハリール・アル=シャーム機構(HTS)による衝撃の証言が気になるところですね。